宿曜を調べると、27宿と28宿という二つの数が出てきます。自分の本命宿はどちらで調べるのか、出生時間が分からなくても計算できるのか、サイトによって結果が違うのはなぜか。これらの疑問は、宿の数だけでなく、用途と計算方式を分けると整理できます。

宿曜の27宿と28宿の違い

本命宿とは、占いで生まれた日に割り当てる宿のことです。現代日本の宿曜占星術で本命宿や相性を見るときは、一般に牛宿を含まない27宿を使います。一方、28宿は牛宿を含み、カレンダーの暦注などに使われる体系もあります。

ただし、違いは「一つ多いか少ないか」だけではありません。宿の名前が多く共通していても、何を求めるための宿か、日付へどう割り当てるかが異なる場合があります。自分の本命宿を調べたいときは、まず27宿か28宿か、次にどの計算方式かを確認しましょう。

牛宿の有無

一覧で見分けるなら、牛宿(ぎゅうしゅく)の有無を確認するのが分かりやすい方法です。28宿の並びでは、斗宿と女宿の間に牛宿があります。現代日本の宿曜占星術で一般的な27宿の一覧には、この牛宿がありません。おおい町暦会館の「二十八宿」も、27宿にない宿は牛宿と説明しています。

計算結果に牛宿と表示された場合は、一般的な27宿による本命宿とは別の体系を見ている可能性があります。27宿・28宿という数字が明記されていなくても、宿名の一覧から見分けられます。

同じ宿名でも異なる用途と決まり方

27宿と28宿には、角宿、房宿、昴宿、鬼宿など共通する名前が多くあります。しかし、名前が同じでも、同じ日への割り当てや同じ用途を示すとは限りません。

現代の宿曜占星術では、27宿を生まれた日の本命宿や二人の宿の距離関係などに用います。これに対して、カレンダーで見る二十八宿や鬼宿日は、日取りを示す暦注として巡るものです。おおい町暦会館は、二十八宿が年・月・日に循環して割り当てられることを説明しています。

たとえば、カレンダーに鬼宿とある日でも、その日に生まれた人の本命宿が必ず鬼宿になるわけではありません。本命宿を調べるときは、暦注の宿名をそのまま当てはめず、宿曜占星術の計算方式を使います。

月初の割り当てと28日周期

旧暦表方式の27宿は牛宿を含まず月ごとの起点から数え、暦注の例の28宿は牛宿を含み毎日1宿ずつ進んで28日で一巡する。

日付への割り当てにも違いがあります。E-計算の説明にある旧暦表方式の27宿と、暦注と同じ並びで毎日続けて数える28宿を比べると、次のようになります。

比べる点 旧暦表方式の27宿 毎日続けて数える28宿
数え方の基準 旧暦の月ごとに1日の宿が決まっている 前日から続けて1日1宿ずつ進む
月替わりの扱い 新しい月の1日に決められた宿へ移る 月に関係なく数え続け、28日で一巡する

27宿の表引きでは、月が替わるとその月の起点へ移るため、月末と翌月1日に同じ宿が続くこともあります。宿名の並びは27宿で一巡しても、日付への割り当てを月に関係なく27日ずつ繰り返すわけではありません。

つまり、この二つでは牛宿の有無に加えて、月替わりにどこから数えるかも違います。27宿の並びに牛宿を足すだけでは、その日の28宿の結果は求められません。

本命宿を求める二つの計算方式

27宿を採用しているサイト同士でも、宿を割り当てる計算方式が違えば、結果が異なることがあります。

宿の求め方には、生年月日を旧暦へ換算して対応表から求める方式と、出生時点の月の位置を計算して求める方式があります。どちらも月と宿を結びつけますが、必要な入力項目や境界の扱いは同じではありません。

旧暦の月日を表へ当てる方式

旧暦2月3日は、2月1日の奎宿を起点に、奎宿、婁宿、胃宿と2回進めて求める。進む回数は日付3から1を引いた2回。

旧暦の対応表を使う方式では、その月の1日に割り当てられた宿を起点として、27宿の並びを進めます。手順は次のとおりです。

  1. 西暦の生年月日を、利用するサービスが使う旧暦の月日へ換算します。
  2. 旧暦のその月の1日に割り当てられた宿を調べます。
  3. 起点を1日目として、旧暦の日付から1を引いた回数だけ、牛宿を除く27宿の並びを進めます。

E-計算では、旧暦1月1日は室宿、2月1日は奎宿としています。また、大久保占い研究室は、月の1日の宿から「旧暦の日付−1」だけ進める数え方を説明しています。

旧暦2月3日を数えてみましょう。2月1日の奎宿を起点に、3−1=2回進むので、奎宿→婁宿→胃宿となり、本命宿は胃宿です。1日の奎宿から3回進めるのではない点に注意してください。

この方式を使うサービスには、生年月日だけを入力し、出生時刻を使わずに本命宿を求めるものがあります。旧暦への換算に使う暦法や閏月の扱い、どの地域の日付を使うかは、利用先の説明を確認してください。

閏月(うるうづき)は、旧暦で同じ番号の月がもう一度置かれる月です。旧暦へ換算した誕生日が閏月に当たるときは、対応表のどの月を使うかを確認します。

E-計算では、閏月は同じ番号の月と同じ1日の宿から数えます。この仕様では、2月1日と閏2月1日は、どちらも奎宿です。すべてのサービスで共通する決まりとは限らないため、閏月という表示を無視せず、利用先でも同じ扱いかを確かめましょう。

月の位置を計算する方式

もう一つは、出生時点の月が天球上のどこにあるかを計算し、その位置を宿へ割り当てる方式です。宿曜事典は、旧暦の表を引く方式と、月の黄経を計算して27宿のどの区分に当たるかを求める方式を区別しています。黄経は、天球上の位置を示す角度の一つです。

月の位置を使う場合、月が宿の境界付近にあると、出生時刻の違いで結果が変わることがあります。

結果の名称にも違いがあります。たとえばStellicaの宿曜ガイドでは、旧暦から求める結果を本命宿・日宿、出生時点の月の恒星黄経から求める結果を月宿として、分けて表示しています。

名称の使い方はサービスごとに異なるため、結果欄だけで判断せず、旧暦の月日を使うのか、月の黄経・恒星黄経を使うのか、計算方法の説明を確認してください。

出生時間が結果に関わる条件

「宿曜には出生時間が必要か」という質問への答えは、計算方式によって変わります。同じ27宿でも、旧暦の日付表を引くのか、出生時点の月の位置を使うのかで、時刻の要否は異なります。

調べる方式 出生時間の扱い 確認したい点
旧暦の日付表から本命宿を求める 生年月日だけで求めるサービスもある 旧暦換算、閏月、日付を区切るタイムゾーン
出生時点の月の位置から求める 宿の境界付近では時刻が結果に関わり得る 採用する宿の区分、計算基準、時刻のタイムゾーン

生まれた時刻が分からなくても、生年月日だけで旧暦表方式の本命宿を確認できるサービスはあります。たとえば診断ナビは、生年月日を使って計算します。一方、E-計算が説明する月位置方式では、生まれた時刻で宿が変わることがあります。

時刻が不明なため仮に正午を入れたなら、表示された宿は「正午に生まれたと仮定した結果」です。実際の出生時刻から求めた確定結果としては扱わず、時刻不明の入力方法が案内されているかを確認してください。

海外で生まれた場合や日付の変わり目に近い出生では、入力する日付・時刻の基準も確認しましょう。時刻を使うサービスで、不明な時刻を推測して確定値にしないことが大切です。

27宿と28宿の一覧

宿名の並びは輪になっているため、資料によって一覧の書き始めが違うことがあります。隣り合う順序を見るときは、最後から最初へ戻る点も含めて確認してください。以下は角宿から並べ、牛宿の位置が分かる形にした比較です。行の区切りは、並びを見やすくするためのものです。

並びの区切り 27宿 28宿
角〜箕 角・亢・氐・房・心・尾・箕 角・亢・氐・房・心・尾・箕
斗〜壁 斗・女・虚・危・室・壁 斗・牛・女・虚・危・室・壁
奎〜参 奎・婁・胃・昴・畢・觜・参 奎・婁・胃・昴・畢・觜・参
井〜軫 井・鬼・柳・星・張・翼・軫 井・鬼・柳・星・張・翼・軫

27宿は、上の28宿から牛宿を除いた27の宿名で構成されます。E-計算が示す27宿の順序でも、斗宿の次は女宿です。上の表の最後にある軫宿の次は、最初の角宿へ続きます。

国立台湾大学図書館が公開する『宿曜経』の三九の法にも、27宿が周回する構造が記されています。宿名が輪になっていることと、日付への割り当てが月をまたいで連続することは分けて考えましょう。旧暦表方式では、前に説明した月初の起点を使います。

宿ごとの性格や相性の説明へ進む前に、調べた結果がどちらの列に属するかを確かめましょう。27宿と28宿では宿の並びが異なるため、両者を混ぜて相性の距離を数えることはできません。

結果が違うときの確認順

二つのサイトで別の宿が出ても、すぐに片方を誤りと決めたり、多数決で選んだりする必要はありません。比較する結果が旧暦表方式か月位置方式かを確認したうえで、次の順に前提をそろえると、差の原因を切り分けやすくなります。

  1. 入力した生年月日を確かめます。

    西暦・和暦や年月日の入力に誤りがないかを見直します。新暦の生年月日を求める欄へ、旧暦へ換算した日付を入れていないかも確認してください。

  2. 27宿か28宿かを比べます。

    牛宿が一覧に入っているか、サイトの説明に採用する宿数が書かれているかを確認します。

  3. 何を求めた結果かを確かめます。

    本命宿、日宿、月宿、カレンダーの暦注を同じものとして比べていないか、結果欄の説明を読みます。

  4. 計算方式ごとの条件を比べます。

    旧暦表方式同士なら、換算後の旧暦の月日と、月の1日に使う宿を比べます。月位置方式同士なら、出生時刻や月の位置を計算する基準を比べてください。異なる方式の結果を、旧暦の月日だけで照合することはできません。

  5. 旧暦換算と閏月の扱いを確かめます。

    旧暦表方式で月日が違う場合は、使っている暦を確認します。閏月に当たる場合は、同じ番号の月の起点を使うかどうかも照合します。

  6. 日付の境界とタイムゾーンを確かめます。

    海外出生や深夜の出生では、どの地域の日付・時刻として入力し、計算したかを確認します。診断ナビは、日本時間の0時で日付を区切ると明記していますが、ほかのサービスも同じ仕様とは限りません。

比較するときは、宿名と一緒に、27宿/28宿、旧暦表/月位置、入力した日付・時刻とタイムゾーンを控えておくと便利です。旧暦表方式なら、換算後の旧暦月日も残しておきます。

仕様が公開されていなければ、違いの原因を断定せず、入力値と結果を添えて利用先へ確認してください。性格説明が好みに合うほうを選ぶのではなく、目的に合う一つの方式を決め、その方式の中で一貫して読みます。

宿曜の結果との付き合い方

27宿と28宿のどちらを使うかは、何を調べたいかに合わせて決めましょう。本命宿や宿曜の相性を読みたいなら、読みたい本や相性表が採用する宿数と計算方式に、二人の結果をそろえましょう。E-計算の相性の説明でも、本命宿を求める方式が変わると、二人の関係名も変わることがあるとしています。カレンダーの日取りを見たいなら、その暦注が採用する二十八宿の説明を参照します。

宿名から性格や二人の未来を断定するのではなく、自分の傾向を振り返ったり、関係について話したりするきっかけとして使いましょう。相手の意思、実際の言動、同意や安全性は、占い上の分類より優先してください。

最初に押さえたい点は三つです。一般的な27宿には牛宿が含まれないこと、本命宿の計算方式は一つではないこと、出生時間の要否は方式によって変わること。この三点を確認すれば、異なる結果を見ても前提を落ち着いて比べられます。